
- 10周年の次に置かれた、4人の大型夏ライブ
- スポーツは演出ではなく、同じ舞台の主役
- 水、火、花火。スタジアムだからできる夏
- DAY1は「愛を継ぐもの」から始まった
- DAY2は「吼えろ」で最初から前へ出る
- 公開セットリスト DAY1
- 公開セットリスト DAY2
- 今見るなら、二日間を比べたい
- 参考にした公開情報
2018年8月4日と5日、千葉県のZOZOマリンスタジアムで「MomocloMania2018 -Road to 2020-」が開催されました。
前年の味の素スタジアム大会から続くテーマは「スポーツとの融合」。ライブの途中に競技が入るのではなく、アスリートの身体、ももクロの歌とダンス、観客の声援を一つの夏祭りに組み込んだ公演です。
この年は記録的な猛暑でした。公式ライブヒストリーにも「気温37度」「2日間で6万5039人」と記録されています。
暑さは美談にしてはいけません。それでも、十分な安全対策が求められる厳しい環境の中で、4人とスタッフ、出演者、観客が二日間を作り上げた事実は、このライブを語るうえで外せません。
10周年の次に置かれた、4人の大型夏ライブ
2018年5月、ももクロは東京ドームで結成10周年を祝いました。
大きな節目を終えた直後の夏に必要だったのは、歴史を振り返るライブではありません。4人体制のももクロが、これまで通り大規模な夏ライブを成立させ、そのうえで新しい景色を作ることでした。
会場は初めてのZOZOマリンスタジアム。野球場の開放感、海に近い夏の空、夜の照明と花火。東京ドームとは正反対の環境です。
タイトルの「Road to 2020」は、東京五輪へ向かう時代の空気をまとっています。同時に、4人になったももクロが次の未来へ向かう言葉にも聞こえます。
スポーツは演出ではなく、同じ舞台の主役
公演では、スケートボード、BMX、3人制バスケットボールなど、さまざまな競技のデモンストレーションが行われました。
ももクロのライブとスポーツには共通点があります。決められた型を何度も練習し、本番では一度きりの空気へ飛び込むこと。身体を使って観客の感情を動かすこと。そして、成功だけでなく、挑戦する姿そのものが応援されることです。
「BLAST!」や「何時だって挑戦者」のような曲は、競技の映像やアスリートの身体と並ぶことで意味が広がります。アイドルの応援歌が、ステージ上の本人たちだけではなく、競技へ向かう人、客席で声を出す人、それぞれの挑戦へ届きます。
水、火、花火。スタジアムだからできる夏
夏ライブ恒例のウォーターキャノンは、この年も大きな見せ場でした。水着で参加できる「よく水がかかる水着席」も登場し、暑さを逆手に取った体験が作られています。
もちろん、水が出ればそれだけで楽しいわけではありません。「ワニとシャンプー」「ココ☆ナツ」「走れ!」のように、観客が動き、声を出し、夏の記憶と結びついてきた曲があるから放水がライブの物語になります。
日が落ちると、同じスタジアムの表情が変わります。「Hanabi」では夜空に本物の花火が上がり、「クローバーとダイヤモンド」では10周年から未来へ続く歌が広い会場を包みました。
昼の暑さ、夕方の風、夜の照明。映像で見ても時間の移動が分かるライブです。
DAY1は「愛を継ぐもの」から始まった
DAY1の一曲目は「愛を継ぐもの」です。
夏の大型ライブなら、最初から代表曲で一気に盛り上げる方法もあります。しかしこの日は、受け取ったものを次へつなぐ歌から始まりました。
その後に「Z伝説 ~ファンファーレは止まらない~」「『Z』の誓い」「ゴリラパンチ」「吼えろ」と強い曲を連ねます。静かな決意から入り、4人の現在地を一気に見せる流れです。
中盤には「青春賦」、終盤には「何時だって挑戦者」「デモンストレーション」「Chai Maxx」「ニッポン笑顔百景」。歌を聴かせる時間と、スタジアム全体を動かす時間が交互に置かれています。
DAY2は「吼えろ」で最初から前へ出る
DAY2は「吼えろ」「BLAST!」「Z伝説」と始まります。
前日の物語を受けて、二日目は最初からアクセルを踏みます。「境界のペンデュラム」「BIONIC CHERRY」「黒い週末」といった、DAY1とは違う色の曲も入りました。
後半の「希望の向こうへ」から「行くぜっ!怪盗少女 -ZZ ver.-」「ニッポン笑顔百景」「走れ!」「Hanabi」へ進む流れは、厳しい暑さの中で最後まで走り切る4人と重なります。
アンコール最後の「Re:Story」は、この日の大切な新曲でした。公演当日の8月5日に配信が始まった曲で、10周年を越えたももクロが新しい物語を書き始める宣言のように響きます。
公開セットリスト DAY1
公式映像作品の収録情報に基づくセットリストです。
- 愛を継ぐもの
- Z伝説 ~ファンファーレは止まらない~
- 『Z』の誓い
- ゴリラパンチ
- 吼えろ
- ワニとシャンプー
- GET Z, GO!!!!
- ココ☆ナツ
- 青春賦
- 行くぜっ!怪盗少女 -ZZ ver.-
- BLAST!
- ROCK THE BOAT
- サラバ、愛しき悲しみたちよ
- ザ・ゴールデン・ヒストリー
- Re:Story
- 何時だって挑戦者
- デモンストレーション
- Chai Maxx
- ニッポン笑顔百景
- 走れ! -Z ver.-
- Hanabi
- 笑一笑 ~シャオイーシャオ!~
アンコール
- overture ~ももいろクローバーZ参上!!~
- キミノアト
- クローバーとダイヤモンド
- コノウタ
公開セットリスト DAY2
- 吼えろ
- BLAST!
- Z伝説 ~ファンファーレは止まらない~
- ワニとシャンプー
- 『Z』の誓い
- ゴリラパンチ
- ココ☆ナツ
- Z女戦争
- GET Z, GO!!!!
- 何時だって挑戦者
- 境界のペンデュラム
- ROCK THE BOAT
- 笑一笑 ~シャオイーシャオ!~
- BIONIC CHERRY
- Link Link
- 黒い週末
- 希望の向こうへ
- 行くぜっ!怪盗少女 -ZZ ver.-
- ニッポン笑顔百景
- 走れ! -Z ver.-
- Hanabi
アンコール
- overture ~ももいろクローバーZ参上!!~
- 愛を継ぐもの
- クローバーとダイヤモンド
- スターダストセレナーデ
- Re:Story
今見るなら、二日間を比べたい
どちらか一日だけでも十分に楽しめます。しかし、この公演はDAY1とDAY2を比べると設計がよく分かります。
DAY1は「愛を継ぐもの」で始まり「コノウタ」で終わる。DAY2は「吼えろ」で始まり「Re:Story」で終わる。
受け継いだものを確認する一日と、新しい物語へ踏み出す一日。二つを並べることで、10周年直後のももクロが過去と未来の両方を抱えていたことが見えてきます。
37度という数字だけで語ると、過酷なライブで終わってしまいます。大切なのは、その環境の中で何を届けたかです。スポーツと音楽を一緒にし、昼から夜へ会場の景色を変え、4人の新しい夏を作った。MomocloMania2018は、10周年の余韻に留まらず、次へ走り出したライブでした。